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kazuosasaki blog

このチーズ誰のおかげで

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今朝、こんなCMを見て爆笑してしまった。

庶民的なキッチンで、すき焼きの鍋を囲む4人家族。久しぶりの牛肉を目の前にした緊張のあまり、その食卓には一触即発の不穏な空気が流れる。

「お父さん。自分の箸で、つつき回すのやめてよ」(お母さん)

それでなくとも日々の生活に疲れ果てたお父さん。
家族の目の前で、あからさまに傷つけられてしまった尊厳。
それを取り戻すべく、テーブルをたたいて立ち上がる。

「この肉誰のおかげで食えると思っとるんじゃ!」(お父さん)

「SEIYU じゃね?」(長女)

その先は言わないでいいよ。どうせこんなこと考えてんでしょ。お父さんの稼ぎでは普通は牛肉なんて食べられない。でもこうしてすき焼きを囲めるのは、安売りをしてくれた「SEIYU」のおかげ。そういうことね?直感的にそんなこと言うなんて、あなたすごいわ。

しかし、君ね〜。いまどきのお嬢さんの考えそうな、実にまっとうな理屈ですよ、それは。でも、それをね。思った通りに言ってしまっては、世の中渡ってはいけまへんで〜。爆笑しながらも、思いっきりお父さんの肩を持つ私でした。

というところで、私の目の前にあるプロセスチーズ。これが食べられるのは、誰のおかげだろうか?「すき焼き」のお嬢さんのように、直感的イマジネーションを働かせてみようと思う。

代金は私の稼いだお給金から支出されているはず。しかし、このチーズが私の目の前に現れる前には、うちのママがあり、うちのママに売ってくれた店員さんがあり、スーパーに納品した運送の方があり、工場で箱詰めした方あり、そもそもチーズに仕立てた方... と、際限なくいろいろな方のお世話になっとる訳です。

「ホルスタインじゃね?」という発想もある。そもそもチーズになる原料を作ってくれたのは、北の大地で沢山の草を消化して、ミルクにしてくれた乳業さんたち。ホルスタインっていうんでしたよね。

でも、その乳業さんたちが食んだ牧草というのは?彼らも、寒い北の大地に根をはって、年がら年中せっせと光合成を続けていたのだ。かれらの不断の努力によって、新鮮な酸素と、ミルクの原料となった炭水化物が生まれたのだ。

それじゃ、光合成が出来るのは誰のおかげ?それはもちろん、空に輝く太陽のおかげなのです。太陽が大量に降り注ぐエネルギーのおかげ。

結局は、地球上に暮らしている私たちの命や生活は太陽の恩恵によって成り立っているのですよ。石油だって石炭だって、何億年もの長い時間をかけて、植物( 藻 )たちが一生懸命溜め込んだ、太陽のエネルギー。あっという間に消費してますがね、私たち。

プロセスチーズが食べられるのも、ワインが飲めるのも、こうして暮らしているのも、太陽のおかげ。友達と話しが出来るのも、いろんなことを考えられるのも、記憶をたどってにやにやできるのも、すべてそうです。

ピンクフロイドの名盤「Dark Side of the Moon( 狂気 )」の最終曲のタイトルは「Eclipse( 日蝕 ☆1)」です。プロセスチーズではないのですが、以下ように示唆に富んだ歌詞となっております。

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( 我流翻訳ですので間違いありましたら、私のせいです )

お前が触るものすべて
お前が見るものすべて
味わうものすべて、感じものすべて、
愛するものすべて、嫌うものすべて、
不信なるものすべて、守るものすべて、

( 中略 )

すべてのものは、太陽の下で調和している
しかし、その太陽もいつか月に蝕されるのだ

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